DWXシリーズ導入事例

歯科技工のデジタル化推進事例 ~ デンチャー・バイトプレート ~

株式会社 六甲歯研(兵庫県)

株式会社 六甲歯研 デンチャー課課長 歯科技工士 村田 健 氏

株式会社 六甲歯研 デンチャー課課長 歯科技工士 村田 健 氏

株式会社 六甲歯研(兵庫県神戸市、加古川市)

昭和55年に設立。当初からデンチャーの製作に取り組んできた。現在、総数76名(※2023年8月末現在)の歯科技工士が在籍しており、そのうち約半数の37名がデンチャー製作に携わっている。1日あたりのデンチャー製造量は、本社だけで50~60床、加古川市の営業所も含めると約100床に及ぶ。フルデンチャーとパーシャルデンチャーの比率は2対8で、保険診療が自費診療よりも圧倒的に多い。

株式会社 六甲歯研(兵庫県神戸市、加古川市)

昭和55年に設立。当初からデンチャーの製作に取り組んできた。現在、総数76名(※2023年8月末現在)の歯科技工士が在籍しており、そのうち約半数の37名がデンチャー製作に携わっている。1日あたりのデンチャー製造量は、本社だけで50~60床、加古川市の営業所も含めると約100床に及ぶ。フルデンチャーとパーシャルデンチャーの比率は2対8で、保険診療が自費診療よりも圧倒的に多い。

TOPICS

●早期からディスクチェンジャー機を導入
●デジタルデンチャーにも取り組み、DGSHAPEのデンチャー製作キットで製造工程を刷新
●DGSHAPEのデンチャー製作キットを活用してバイトプレート製作も

TOPICS

●早期からディスクチェンジャー機を導入
●デジタルデンチャーにも取り組み、DGSHAPEのデンチャー製作キットで製造工程を刷新
●DGSHAPEのデンチャー製作キットを活用してバイトプレート製作も

デジタル化を推進する六甲歯研

当社社長の橘田は、従業員の働き方改革を推進する一環としてデジタル化に積極的に取り組んでいます。
ミリングマシンに関しては、DGSHAPEのディスクチェンジャー搭載機DWX-52DC、DWX-52DCi、そしてDWX-53DCを発売後早期に導入してきました。デジタル化により、従業員のQOL(生活の質)が向上しただけでなく、さらに2つの顕著な利点も生まれました。
1つは品質の一貫性です。歯科技工において、手作業が精密な仕上がりに不可欠だと一般に考えられていますが、実際には作業者の体調や疲労、業務量などによって仕上がりにムラが出ることも少なくありません。

デジタル化を推進する六甲歯研

当社社長の橘田は、従業員の働き方改革を推進する一環としてデジタル化に積極的に取り組んでいます。
ミリングマシンに関しては、DGSHAPEのディスクチェンジャー搭載機DWX-52DC、DWX-52DCi、そしてDWX-53DCを発売後早期に導入してきました。デジタル化により、従業員のQOL(生活の質)が向上しただけでなく、さらに2つの顕著な利点も生まれました。
1つは品質の一貫性です。歯科技工において、手作業が精密な仕上がりに不可欠だと一般に考えられていますが、実際には作業者の体調や疲労、業務量などによって仕上がりにムラが出ることも少なくありません。

デンチャーに定評があり、1日約100床を製作している
デンチャーに定評があり、1日約100床を製作している
フルデンチャー製作にはDGSHAPE Dental CAMを使用
メインで使用のCAMソフトウェア WORKNC DENTAL

大きく変わった製造工程

当社ではDGSHAPEのデンチャー製作キットならびに、デンチャー切削専用のCAMソフト「DGSHAPE Dental CAM」を使用しています。これらを使用する大きなメリットは、デンチャー製作の中でも大変に手間のかかる石こう埋没や流ろう、割り出しの作業がなくなること、そして人工歯部分のクリアランスを気にかける必要がないことです。重合前のレジンを練って、重量を量るくらいの手間はあるものの、それ以外に手作業はほとんどありません。
出来上がり=完成品、納品物というところまでできているのがデジタルの良さです。話題のソリューションでも、手間の総量が変わらないとなると、採用にはもう一歩至りません。特にデンチャーは工業製品と違って、クラスプひとつとってもすべてのケースが患者様ごとに異なります。同キットを使えば、ミリングマシンから出したあとは最終艶出し研磨とバイト調整くらいで済むので、作業フローの大きな改善に繋がっています。

大きく変わった製造工程

当社ではDGSHAPEのデンチャー製作キットならびに、デンチャー切削専用のCAMソフト「DGSHAPE Dental CAM」を使用しています。これらを使用する大きなメリットは、デンチャー製作の中でも大変に手間のかかる石こう埋没や流ろう、割り出しの作業がなくなること、そして人工歯部分のクリアランスを気にかける必要がないことです。重合前のレジンを練って、重量を量るくらいの手間はあるものの、それ以外に手作業はほとんどありません。
出来上がり=完成品、納品物というところまでできているのがデジタルの良さです。話題のソリューションでも、手間の総量が変わらないとなると、採用にはもう一歩至りません。特にデンチャーは工業製品と違って、クラスプひとつとってもすべてのケースが患者様ごとに異なります。同キットを使えば、ミリングマシンから出したあとは最終艶出し研磨とバイト調整くらいで済むので、作業フローの大きな改善に繋がっています。

フルデンチャー製作にはDGSHAPE Dental CAMを使用
メインで使用のCAMソフトウェア WORKNC DENTAL
デンチャー製作キット CA-DK1
デンチャー製作キット CA-DK1
DWX-53DCによる加工
切削されたデンチャー 上下顎合わせて工程を約2時間短縮
加工を待っている間は他の技工に集中できる
切削されたデンチャー 上下顎合わせて工程を約2時間短縮
加工を待っている間は他の技工に集中できる

金属床デンチャーとの差別化

同キットを使用したデンチャーは、患者様から「粘膜面のフィット感が非常に良く、以前より快適になった」とご好評をいただくことが多いです。そして、私たち歯科技工士側からしても、作業性が改善され、製造コスト的にも十分に実用できるものです。一方で、自費金属床デンチャーとの差別化においてはまだ課題が残っています。例えば、同キットは床用レジンを用いるわけですから、保険収載のデンチャーと見た目の差がありません。また、現状使用できる既成人工歯の種類が限られています。金属床デンチャーは幅広い人工歯が使用できますし、耐久性にも優れています。デジタルデンチャーはまだまだ発展の余地があると思います。今後の進化が楽しみです。

金属床デンチャーとの差別化

同キットを使用したデンチャーは、患者様から「粘膜面のフィット感が非常に良く、以前より快適になった」とご好評をいただくことが多いです。そして、私たち歯科技工士側からしても、作業性が改善され、製造コスト的にも十分に実用できるものです。一方で、自費金属床デンチャーとの差別化においてはまだ課題が残っています。例えば、同キットは床用レジンを用いるわけですから、保険収載のデンチャーと見た目の差がありません。また、現状使用できる既成人工歯の種類が限られています。金属床デンチャーは幅広い人工歯が使用できますし、耐久性にも優れています。デジタルデンチャーはまだまだ発展の余地があると思います。今後の進化が楽しみです。

研磨して仕上げられたデジタルデンチャー
従来工程とデジタルを組み合わせて顧客満足度向上を図る
研磨して仕上げられたデジタルデンチャー
従来工程とデジタルを組み合わせて顧客満足度向上を図る

バイトプレート製作の最適解

3Dプリンター製のバイトプレートは、当社の品質基準からすると材質が少し柔らかい仕上がりになってしまい悩んでいました。同キットでバイトプレートも製作できると聞いてすぐに試したところ、理想的な品質に仕上げることができました。こちらも、最終納品物が直接削り出される点が非常に魅力的です。
ミリングマシンの専有時間が増えてしまうこと、一部の症例ではサイズ的に使えないこと、保険の点数が決まっているので利益を確保できるように製作をすることなど、課題も幾つか残っていますが、積極的に利用していきたいと考えています。

バイトプレート製作の最適解

3Dプリンター製のバイトプレートは、当社の品質基準からすると材質が少し柔らかい仕上がりになってしまい悩んでいました。同キットでバイトプレートも製作できると聞いてすぐに試したところ、理想的な品質に仕上げることができました。こちらも、最終納品物が直接削り出される点が非常に魅力的です。
ミリングマシンの専有時間が増えてしまうこと、一部の症例ではサイズ的に使えないこと、保険の点数が決まっているので利益を確保できるように製作をすることなど、課題も幾つか残っていますが、積極的に利用していきたいと考えています。

重合後に切削するため、経時変化による収縮が少ない
CA-DK1キットで製作したバイトプレート
重合後に切削するため、経時変化による収縮が少ない
CA-DK1キットで製作したバイトプレート

これからのDGSHAPEへの期待

歯科メーカー各社との過去の取引経験から、精密機器に関してはオンサイト保守の重要性を痛感しています。
現場で発生するトラブルは予測不可能な要素が多く、迅速かつ的確なサポートが欠かせません。DGSHAPEのサポート体制は非常に優れており、不具合が生じたらすぐにサービス担当者が駆けつけてくれて、問題の発生状況を踏まえてミリングマシンを復旧してくださるので、私たちも安心して業務に取り組むことができています。
デジタル化により歯科業界のトレンドは急速に変化していますので、今回のデンチャー製作キットのような、既存のミリングマシンユーザーでも後追いでバージョンアップができるようなサービスを、今後もDGSHAPE には期待したいですね。

これからのDGSHAPEへの期待

歯科メーカー各社との過去の取引経験から、精密機器に関してはオンサイト保守の重要性を痛感しています。
現場で発生するトラブルは予測不可能な要素が多く、迅速かつ的確なサポートが欠かせません。DGSHAPEのサポート体制は非常に優れており、不具合が生じたらすぐにサービス担当者が駆けつけてくれて、問題の発生状況を踏まえてミリングマシンを復旧してくださるので、私たちも安心して業務に取り組むことができています。
デジタル化により歯科業界のトレンドは急速に変化していますので、今回のデンチャー製作キットのような、既存のミリングマシンユーザーでも後追いでバージョンアップができるようなサービスを、今後もDGSHAPE には期待したいですね。

2023年9月現在の情報です。製品名、仕様等、デザイン等は予告なく変更することがあります。取材当時の会社名、氏名、役職名を記載しております。

一般医療機器 歯科技工室設置型コンピュータ支援設計・製造ユニット
歯科用CAD/CAMマシン DWX-53DC 医療機器届出番号 22B3X10020000107 
製造販売元 DGSHAPE株式会社 静岡県浜松市浜名区新都田1-1-2

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